皆さん歯医者に行ってますか?最近は何かと口腔内ケアのニュース等を見かけるようになりました。
そんな私も、ふとしたきっかけで20年ぶりに訪れた歯医者で、重度の歯周病と診断されて以降、歯周病治療を行うことにしました。
SRP(Scaling Root Planing:スケーリング・ルートプレーニング)とは何か?
SRPとは歯周病治療において行われる処置のことで、Scaling Root Planingの頭文字をとってSRPと呼びます。
スケーリング処置とルートプレーニング処置の総称としてSRPと言います。ではスケーリングとルートプレーニングの違いは何でしょうか?
スケーリング
スケーリングは、歯の表面や歯と歯の間、歯と歯茎の境目等の目に見える箇所に付着している歯石を超音波スケーラーやハンドスケーラー(キュレット)を用いて除去することです。
超音波スケーラーには刃は付いておらず、水を出しながら歯に当てて歯石を除去していきます。処置中に口の中に水が溜まるので助手の人がバキュームを口の中に入れて、水やそぎ落とした歯石や血液等を吸い込みながら処置が進みます。
一方ハンドスケーラーは、先端が鋭利なフック状になっており、歯石をひっかけるようにして削り落とします。
ルートプレーニング
ルートプレーニングは、その名の通りルート(根本)をプレーニング(平に綺麗に)していきます。用いる器具としてはスケーリングと同様、超音波スケーラーとハンドスケーラーを組み合わせて処置が行われますが、スケーリングとは異なり歯茎の中の歯周ポケット部の歯の部分に付着している歯石を除去していきます。歯茎の中になるので、処置において痛みが伴う為、麻酔を施して処置されます。
- スケーリング:目に見える歯の表面に付着した歯石除去
- ルートプレーニング:歯周ポケット等の歯茎の下に付着している歯石の除去
ということになります。
スケーリングやルートプレーニングは痛いのか?
歯医者での処置と言えば、やはり痛みが怖くてどうしても苦手という人も多いですよね。私もそんな一人でした。では、スケーリングやルートプレーニングはどれだけ痛いのでしょうか?私の実際の経験を元に説明していきます。
スケーリングの痛み
スケーリングは目に見えている表面の歯石除去なので麻酔を施されることもなく、抵抗感はあまりないと思います。
ただし麻酔無しのスケーリングであっても歯周病が進行していれば、表面の歯石除去であっても処置には若干の痛みが伴ったり出血することもあります。
私も最初に上下左右裏表全ての歯のスケーリングを一度にやってもらいましたが、20年ぶりというか人生初のスケーリングということもあって、非常に長い時間がかかり、部位によってはしみるような痛みが伴うこともありました。
どうしても我慢できないような痛みではなく、なんとか踏ん張れば我慢できる程度の痛みでした。
ただ全ての歯を一気にやってもらったので、処置の時間が長く、痛みが怖くて緊張していたこともあり、非常に処置時間を長く感じたことを覚えています。
ルートプレーニングの痛み
スケーリングとルートプレーニングの処置の違いは何と言っても麻酔をするかしないかです。痛みを感じさせなくするための麻酔なのですが、その麻酔自体が痛いのではないか?と心配な人も多いと思います。
私も実際に小学生の時に行った歯医者で抜歯の時に処置された麻酔が、死ぬほど痛くて気絶するくらいの痛みだったので、それ以降約30年間歯医者を避け続けてきました。
この30年で麻酔の技術はきっと進化しているはず!と自身に言い聞かせて覚悟を決めて歯周病治療を決心して、今回ルートプレーニングをすることにしました。
結果的には麻酔はほとんど痛みがありませんでした。
私が小学生の頃の歯の麻酔は、すごく大きくて長い注射針で歯茎の数か所にブスリッ!っと刺されて、これがもう気絶するくらいに痛かったのですが、今回の処置ではまず最初に麻酔をする箇所に綿を詰めて表面麻酔を行い、その後にその箇所に電子的な機械で麻酔をされました。
本当にチクッくらいの痛みで、また麻酔の針を刺している間は、その電子機器からリラックスさせるような朗らかな音楽が流れてきます。良くできているなー、と感心しました。
その後、歯茎の中の歯石を超音波スケーラーやハンドスケーラーで削り取っていきます。
麻酔でほとんど感覚がないので痛みはほぼありません。
ただ心象的に歯茎の中をやられていると思い込んでいるので、気持ち的な痛みが伴う為、少しの痛みでもちょっと心配になる感じでした。
あとハンドスケーラーは、もう本当に物理的に力ずくでそぎ落としていく感じなので、歯に力が加わっているのがすごくわかるのが気持ち悪く、ガリガリ!という音が聞こえるのですが、これも気持ちの問題さえクリアできればたいしたことないです。
彫刻刀とかで木を削って版画等を作ったことがあるかと思いますが、まさにそんな感じで、歯茎の奥に先端がフック型になった鋭利なスケーラーを差し込んで、上に引き上げるようにしてもうそれは力ずくでゴリゴリ削り取っていきます。逆にすがすがしいくらいです。
ルートプレーニングで施された麻酔は、ほぼ痛みを感じない
ただ親知らずを抜いたり、フラップ手術で歯茎を切り開く等の処置の場合に施される麻酔の場合は、また別の麻酔の手法なのか、痛みも違うのかなどは良く分かりませんが、ルートプレーニングに関しての麻酔は、まったく心配するような痛みではありません。
ルートプレーニングは数回に分けて処置
今回私は右の下側のルートプレーニングをやってもらいました。
一度に口の中全てを行うことは難しいようで、右下、右上、左下、左上の4つのエリアに分けてルートプレーニングは行われていくようです。なので私もあと3回残っています。
4つのエリアに分けて処置される場合、歯石の付着具合にもよりますが、だいたい10分程度の処置時間です。
ルートプレーニングは怖くないし痛くない!絶対にやるべき
歯周病が進行していて治療がしたい。でも麻酔や歯茎の中をゴリゴリされるのが痛そうで怖い!と思っている人に私が言えることとしては、麻酔もチクッ程度だし、麻酔が効いていたら歯茎の中をゴリゴリされてもほぼ痛みはないので、ぜひともルートプレーニングは受けるべきかと思います。