当ブログでも度々書いてきましたが、親族の不幸があったタイミングで精神的負荷からか歯が痛むようになり、20年ぶりに歯医者に行ったところ、その痛みのある個所以外は全く問題のない歯科医師さんも驚くほどの綺麗な歯だったのですが、歯周病がかなり進行しているということで、歯周病治療を行うこととなりました。歯周病治療の詳細は、別エントリーを参照いただくとして、半年かけた歯周病治療の甲斐あって歯周病も治り、当初5mm以上の歯周ポケットが沢山あって、最大では9mmの歯周ポケットも、治療後はほぼ全てのポケットが3mm以内になるなどの劇的な改善がみられました。
歯周ポケットが浅くなったというよりは、歯石除去とそれによる歯茎の腫れの引きにより歯肉が引き締まり、歯茎が下がった結果歯周ポケットも浅くなったというような感じです。そのため下の前歯の間は、歯茎との空間ができてしまいましたが、これは加齢とともに誰にでも出てくる症状なので、むしろこのタイミングで歯周病治療をして歯周病を治せたことはとても良かったと思っています。
以降は口内環境への意識も高まり、1日3回の歯磨き、歯間ブラシやワンタフトブラシの利用等、これまで以上に歯みがき等を丁寧にするようになりました。
歯周病菌は血液によって全身に運ばれて心筋梗塞等の原因にもなりえるとのことで、もし歯周病治療等を迷っておられる方がおられたら、ぜひともおススメです。
歯のホワイトニングを受けようと思ったきっかけ
歯周病治療が終わってからも、その後は3か月に1度の頻度で歯石除去の為に歯医者に通っています。
そんな時に歯科医院で目についたのが、ホワイトニングのパンフレットでした。
せっかく歯周病を治療して健全な口内環境を取り戻したのなら、この勢いのまま見た目も綺麗にできたら、より歯に対しての意識が高まるのではないのか?というふうに考えるようになりました。
40代になった現時点においても、虫歯によって治療を施した歯は奥歯1本だけで、その他は全て全く虫歯のない綺麗な歯で、また歯並びもすごくきれいなのですが、加齢とともに、歯の色の黄ばみはどうしても気になっていました。
タバコも止めたしコーヒーも飲まないので、歯に色が着色するような生活習慣ではないのですが、せっかく綺麗な歯が沢山残っているなら、ホワイトニングを試してみようということになりました。
ホワイトニングにはどんな種類があるの?
ホワイトニングもその手法の細かな違いによって何種類もあるようですが、基本的には歯科医で実施するオフィスホワイトニングと、自宅で実施するホームホワイトニングになります。
また歯を白くする度合いを表す表現として「チェルシースマイル」と「スーパーホワイト」という表現があります。
チェルシースマイルとは、その名の通り、イギリスの西ロンドンあたりに住んでいる人たちに代表するような自然な白色の歯を伴う笑顔。笑った時に口元から除く白い歯が特徴的で、作られた白色というよりは自然な白色の歯を意味します。
一方の「スーパーホワイト」とはその名の通り、かなり白色のトーンを上げた「真っ白」な色の歯のホワイトニングのことです。欧米人の中でも特にアメリカ人は白い歯を好みます。ハリウッドセレブ等の影響があるのかもしれませんが、一目見た瞬間にホワイトニングをやっているとわかるような白さです。
日本人の芸能人でも多くの人がホワイトニングをしていると思われます。元プロ野球選手の新庄さんは、トイレの便器と同じくらいの真っ白にしてほしいと頼んだとか。たしかに新庄さんの歯は凄く白くて綺麗な印象がありますよね。
最近だと梅宮辰夫さんが転倒して顔面を30針以上縫ったというニュースが流れていましたが、その時に映っていた梅宮さんの歯があまりにも真っ白でびっくりされた方も多いと思います。
恐らく梅宮さんは肌の色が健康的に黒く、それに対比するような形でスーパーホワイトニングみたいに白くすると、そのコントラストでより白く見えるのかもしれません。
ホワイトニングの種類を選ぶ
このようにホワイトニングの種類はざくり上記の2種類になりますが、ではどのような組み合わせで実施すればよいのでしょうか?私の場合は以下のような組み合わせにしました。
自然な白色が良いので、チェルシースマイル
サラリーマンでもある私が、週末明けたら異常なくらい白い歯で出勤したら、みんな???と思うはずです。別に隠すことでもないし、友達等にも言ってますが、芸能人でもないのに、必要以上に白い歯というのは逆に違和感を与えてしまうかもしれません。
先程の梅宮辰夫さんの例ではないですが、そこまで歯に興味の無い人でも、スーパーホワイトニングを施された歯は、素人でも分かってしまうくらいです。
私は白くしたよ!ということを周囲の人に知らしめたいわけではないので、あくまで自然な白さ。ということで、チェルシースマイルのホワイトニングにしました。
最初の施術はオフィスホワイトニング
これが悩みました。自宅でやるホームホワイトニングか、歯医者でやってもらうオフィスホワイトニングか。
歯科衛生士さんに聞いてみたところ、おススメは両方やるデュアルホワイトニングだそうです。ただホームホワイトニングの為には、一度歯科医に通って歯型をとってマウスピースを作る必要があります。それなら一度歯科医に通ったタイミングでオフィスホワイトニングをやってもらった方が楽かなというのと、慣れていないのにいきなり自分で自宅でホワイトニングをやるってのもちょっと怖かったので、オフィスホワイトニングを選びました。
その他の比較検討要素としては、ホームホワイトニングは、
- 1日2時間以上かけて数日やらないといけない。
- 薬剤がしみて痛みを伴う場合がある。
- ホームホワイトニングの方が安い。
等もあります。もちろんホワイトニングは保険適用外なので、オフィスホワイトニングもホームホワイトニングも全額自費負担になります。
私が試したホームホワイトニングは初回18000円、2回目以降は12000円で、ホームホワイトニングは2週間分の薬剤が付いて20,000円です。
ホワイトニングについての様々な情報
その他に今回のホワイトニングで色々知ったことがあったので、ここで紹介します。
ホワイトニングは永久ではない
これが意外だったのですが、何度か施術して白くなった歯は、汚れ等が付着しない限り永久にその白さを保つと思っていたのですが、どうやらそうではなく、個人差もあるようですが、その白さの効果が維持できるのは約2年程度と言われています。
ずっと真っ白な歯を保ちたいのなら、定期的にホワイトニングを受ける必要があるのです。人間の歯は加齢とともにエナメル質が色調や水分の戻り等の要因によって変化していきます。なのでこればかりはどうしても仕方ないようです。
ホワイトニングの後にクリーニングをしたら色が戻る?
当初私もホワイトニングが歯の表面に対しての何等かの処置だと思っていたので、例えばホワイトニングをした後に、歯科医で高度なクリーニングをやってもらったら、その白味が落ちるのでは?と思っていたのですが、そうではないです。
ホワイトニングは歯の表面ではなく、歯の内部の黄色い色素を分解して白くするので、歯の表面上を磨くクリーニングの影響を受けることはありません。
ホワイトニングは色を塗るわけではない
私も最初は歯に何かの白い色素みたいなのを塗るのかなと思っていたのですが、そうではなくホワイトニングジェルに含まれる主成分の過酸化水素と過酸化尿素の分解時に歯のエナメル質の黄色い色素を分解して無色透明に分解します。その結果、歯が白くなるのです。
ホワイトニングとクリーニングは別もの
よくホワイトニングとクリーニングや歯石除去を混同している方がおられる方もいると思いますが、それぞれ全くの別物です。
歯石除去
歯石除去とはスケーリングとも呼ばれ、これは歯茎で覆いかぶさっている歯根あたりに付着している歯石を物理的にそぎ落とすメンテナンスです。歯石が多く付着していると、歯を溶かしてしまい、歯が抜け落ちることもあります。
また歯周病の原因菌が溜まりやすい歯周ポケットが深くなる原因にもなるので、歯石除去は歯を健康に保つためには非常に重要です。
クリーニング
クリーニングは、歯の表面の着色を専用の電動ブラシ等で丁寧に磨き落としてもらう処置です。コーヒーやお茶、タバコ等に含まれる着色色素によって、歯の表面に付いてしまった汚れを磨き落としていきます。
ホワイトニング
ホワイトニングは専用の特殊薬剤を歯に直接塗って、歯の内部を漂白することにより歯を白くしていきます。
上記のように3つは全く違った物なのですが、いきなりホワイトニングだけをするのではなく、併用が好ましいです。というのも、歯石だらけの歯をホワイトニングしても、歯そのものの見た目は白くなったとしても、歯石という病原菌の塊が残ったままであれば、あまり清潔な感じはしないですよね?基本的には
スケーリング→クリーニング→ホワイトニング
の順番で全ての実施が好ましいです。
目に見える部分しかホワイトニングしない
これも以外だったのですが、ホワイトニングは正面から見て、目に見える部分の歯にしか処置を施しません。奥歯等の日常生活において、視界にさらされることのない歯にはホワイトニングをしないということです。
ということはもちろん歯の裏側にも施さず、上下の歯の表面だけになります。奥歯がどこまで見えるかは、人によってことなるので、歯科衛生士さんが「ここまでをやりましょう」 のような感じで調べてくださいます。
実際にホワイトニングをやってみた
ではここからは実際に歯科医院でオフィスホワイトニングをやった時の様子を説明していきたいと思います。
当日まずは3か月に1回やっている歯のクリーニングをやってもらいました。内容は歯石除去とクリーニングです。その後ホワイトニングに進みます。
ホワイトニングに関する簡単な説明
まず最初に歯科衛生士さんから簡単なホワイトニングに関しての説明があります。その後2枚の紙を渡されて、同意書のような物へサインをさせられます。
そこには、妊娠期間中ではない、知覚過敏症ではない、ジェルの塗布によってしみる痛みを感じることもある、等の免責的な説明書きがあります。
その後、普段の食生活等についての簡単なアンケートがあります。コーラやコーヒー、カレー、お茶等の色素が強い食べ物を普段よく食べるか等のアンケートです。このアンケート結果を見て、歯科衛生士さんからアドバイスがあるのかと思われます。
またこの時に手鏡を渡されるので、事前に口腔内の状況や歯の色味等を歯科衛生士さんと確認していきます。
これらの歯が数十分後にはどれだけ白くなっているのか、すごく楽しみです。
ホワイトニングの為の器具等を装着
器具と言っても、そこまでたいそうな物でもありません。唇の両頬を広げて歯が見えるようにします。また舌の下に綿のような物を詰めて、舌を持ち上げます。
この時に歯の様子をデジカメで撮影されました。
次に赤色のレンズのメガネをかけさせられます。これは処置中に光を歯に当てるのですが、この光が直接目に入らないようにするものです。この赤色のレンズの大きなサングラスのような物を装着したら、その上にフェイスタオルを幾重にか折った状態の物を被せられます。これで処置中に目を開いても、直接光が目に入ることはありません。目を開けると、うっすらと光が認識できる程度の視界です。
薬剤のホワイトニングジェルを塗布
口を大きく開ける器具を装着して、目に光が直接入らない為の対応が完了したら、次は歯に直接薬剤ジェルを塗布していきます。
このジェルは直接肌に触れるとしみることもあるので、歯の付け根の部分は、歯茎から1mmほどの領域には塗らないように施されます。
またこのジェルを塗る時に、歯の表面が唾液で濡れていると良くないのか、歯に強めの風を当てて、唾液を吹き飛ばしたりして歯の表面を乾燥させていきます。
ここまで準備ができたら、歯の表面にジェルを塗っていきます。と言っていもここの処置をされている間は全く視界は遮られているので、実際にはどのような作業をしているのかまでは詳しくは把握できないですが、歯科衛生士さんが説明しながら作業してくださるので、だいたいは把握できます。
光をあてていく
ジェルの塗布が終われば、次にその歯全体に光を当てていきます。
何色の光かは分からないのですが、パンフレット等を見る限りだと青色のような光です。
光を当て続ける時間は20分程度ですが、その時は診察台にあおむけに寝転んだ状態でひたすら口を開けているだけです。この口を開けているだけではあるのですが、やってみて以外としんどかったです。というのも、口を開けつづけていると、唾液が出てきてこの唾液を飲み込んでいいのか?飲み込もうとすると、ゴクリとなるので、口に装着している機材等がずれてしまいます。
なので、できるだけ唾液は飲み込まず溜まっていくままにしていたのですが、途中で唾液が器官に入ったのか、よく食事中にむせてしまうような事があると思いますが、ちょっとしたあの状態になってしまって焦ってしまいました。
歯科衛生士さんは、様子を見て、唾液を吸い込む機材で唾液を吸って、舌の下に新しい綿を詰め直して対応してくださいました。このむせが収まるまでは心をひたすら落ち着かせて時間が経過するのを待ちました。
この時に思ったのは、20分ずっと口を開け続けていないといけないので、それなりの状態で挑まないと、結構苦労するのではと思いました。
例えば、大きな口内炎や複数の口内炎がある状態でこの処置をやるとなると、口内炎の位置にもよりますが、結構大変です。また重度の花粉症の人だと、鼻がつまって鼻から呼吸できないけど大丈夫か?等と気にされることがあると思いますが、私も重度の花粉症であり、今回花粉症ピークの時期に処置を行ったのですが、大丈夫でした。
処置中は普通に口で呼吸できます。ただ仰向けに寝ている状態なので、鼻水が口の中に流れ込んでくることはあるかもしれません。そうならないようにも、重度の花粉症の人は、処置前に、病院等で処方してもらった花粉症の薬等を飲んでから行った方が良いかもしれませんね。
ホワイトニング処置完了
20分経過したら、光を当てる処置の完了です。機材を口から外して、診察台から起き上がって数回口の中をうがいして終わりです。
最後にいつものようにフッ素塗布もしてもらいました。
全ての処置が終わったら、歯科衛生士さんから手鏡を渡されて処置後の確認です。
この瞬間がドキドキです。どこまで白くなっているのか?ちゃんと白くなっているのか?白くなりすぎていたらどうしよう。美容整形とかする人の気持ちってこんな感じなんですかね?
実際にホワイトニングで歯は白くなったのか?
ついに処置結果の確認です。手鏡をのぞき込んで確認してみました。その時の素直な感想は、
「??あれ?こんなもん?白くなってるのかな?いや白くなっているはず。。」
実際にはこんな感じでした。
本当は「うわ!白くなっている!」みたいなのを期待していたのですが。。。
歯科衛生士さんから処置の結果についての説明があります。歯も箇所によって黄ばみの度合いはまちまちなので、それぞれの歯について説明があります。これよりももっと白味のトーンを上げたいなら、あと数回オフィスホワイトニングを繰り返すか、ホームホワイトニングを併用してデュアルホワイトニングにするかを進められました。
自身としてはこの処置の結果には満足していないのですが、これで終わるか、あと数回くりかえすかはもうちょっと考えてみることにしました。
というのも歯科医院の照明と、自然光や自宅の白熱灯等ではまた違ったように見えるので、様々な環境で実際に確認してから、その後の対応を検討したかったからです。
処置後自宅に帰って自然光の下、妻に確認してもらったのですが、
「どう、白くなってる?」
「うーん。。。」
みたいな反応で、明らかに第三者に確認してもらっても、白くなった!と認識されるまでではないようです。
この1回の処置に19,000円かかっていることを知った妻の表情は曇っていました。
ホワイトニングはやるべきなのか、そうではないのか?
今回実際にホワイトニングをやってみて色んな気づきがありました。
まず確実に言えることは、1度やったら好みの白さの歯に完全に仕上がるということはまずありません。ホワイトニングの効果は人によってそれぞれです。
人によっては一度のオフィスホワイトニングで好みの白さにまで白くできる人もいるでしょう。もしくは何度オフィスホワイトニングをやっても、なかなか好みの白さにならない人もいるかもしれません。
私も当初は歯科医院に置いてあったパンフレットの処置例を見て、処置前と処置後でこれだけの色の変化が実現できるのであれば、個々の差はあれど、ある程度の白さを実現できるのだろうと期待してホワイトニングをやってみました。
が、結果はさほど白くなったとは感じず、むしろ「これって本当に白くなっているのだろうか?」程度の効果でした。
テレビで見る真っ白な歯の芸能人等はおそらく定期的にホワイトニングの為に歯科医院等に通って、かなりのお金をかけて歯の白さを維持しているのかと思われます。
そこまでお金と時間に余裕があればよいですが、多くの一般人の人はそこまでお金をかける余裕はないのではないでしょうか?
実際に私が試したオフィスホワイトニングも、初回は19000円で、2回目以降は12000円です。初回の19000円で希望の白さになっていれば満足だったのですが、希望の白さを10としたら、今回の処置による白さは2程度のような物でした。これを希望の10の白さにするためには、あと数回はオフィスホワイトニングを繰り返すか、ホームホワイトニングを併用したデュアルホワイトニングをするしかありません。
しかも、そこまで手間暇とお金をかけて白くなった歯は、永久に白いのではなく、時間がたつにつれて、また白さを失っていくので、その希望の白さを維持するには、年に数回、一度の処置で10000円以上のお金をかけてやり続けるしかありません。
さすがにここまでお金をかけられる人一般人の人はあまりいないのではないでしょうか?
もし処置前に戻れるなら、この程度で19000円もとられるなら、私はおそらくホワイトニングはやらなかったかと思われます。
繰り返しになりますが、ホワイトニングの効果は人によって様々なので、今回の私の場合に限ってはこのような結果だったということですが、正直な感想としては、おそらくほぼ大半の人が、一度のホワイトニング処置で、パンフレットやホームページに乗っているような明らか真っ白になるような効果を得る事はできないと思います。
歯を希望の白さにするためには、少なくとも半年間ほどの期間を要し、オフィスホワイトニングなら最低でも3回以上、加えてホームホワイトニングを併用するなどの必要があり、費用的にも総額で10万円はかかると思っていた方がよさそうです。
もちろん一度のホワイトニングで希望の白さになる人もいるので、言い切ることはできませんが、半年で10万円、というのは一つの目安のような気がします。
これで私のホワイトニングは終了なのか?もしくは再度オフィスホワイトニングをやるのか?それともホームホワイトニングに挑戦するのか、しばらくお財布と相談しながらゆっくり考えてみたいと思います。