歯周病は治るのか?治療法や自宅でのデンタルケアを徹底検討

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先日20年ぶりに行った歯医者で重度の歯周病と判明しました。。
その後、かなり悩みました。お金も時間もかかるし、何度も歯科医院に通うのも面倒だし、なによりも痛くて怖い治療を1年間も続けるなんて。
でもこのまま放置しておくと数年後には総入れ歯と言われたので、歯周病治療をすることを決心しました。その決心に至るまでに調べた事や思ったことなどを等をまとめます。

歯周病治療をするべきか否か

まずは歯周病治療ってしないといけないのか?なんとか自力で、自宅での入念なブラッシングで治療や改善、もしくはこれ以上の進行を食い止めることができないのかを調べました。
結論としては、歯周病治療はするべき。
歯周病は菌による感染症なので、菌の元となるものを自宅で完全に除去することはできないし、もし自宅での治療改善の方法があるのなら、日本国民の成人の80%が感染ということにまでなっていないはずです。

またプレジデント社が55~74歳の男女1000人実施したアンケート
「リタイア前にやるべきだった……」健康に関する後悔のトップ10では、

  1. 歯の定期健診を受ければよかった。
  2. スポーツなどで体を鍛えればよかった。
  3. 日ごろから歩けばよかった。
  4. 腹八分目を守り、暴飲暴食をしなければよかった。
  5. 間食を控えればよかった。
  6. 頭髪の手入れをすればよかった。
  7. たばこをやめればよかった。
  8. ストレスの解消法を見つけておけばよかった。
  9. よく笑い、くよくよ悩まずに過ごせばよかった。
  10. 不規則な生活をしなければよかった。

こんな記事を、歯科医院の待合室で見かけました。
これって虫歯もそうだけど、私みたいな気づいたら歯周病が進行していて総入れ歯、そんな人がすごく多いということではないでしょうか。
あと、歯が健康であるかそうでないかは、老後のQOLにおいてとても重要ってことなんですね。
若い頃はこんなこと、まったく気にもかけていませんでしたが、人生の折り返しにさしかかったアラフォーの身としては、とてもこの記事はグサッと刺さりました。

歯周病治療の種類

では歯科医院でやってもらえる歯周病治療には、どのようなものがあるのでしょうか?

スケーリング/歯磨き指導

歯茎よりも上部にこびりついている歯石を、超音波スケーラーで除去していきます。削り落としていく感じです。付着している歯石の量や箇所にもよりますが、30分から1時間程度かかります。
予防歯科を意識したブラッシングや定期的に歯科医院に通っている人は、たいていこのレベルで対処できるのではないでしょうか。

プラーク(歯垢)と唾液の中のカルシウムが固まって歯石ができます。歯石は細菌の住処となるため、歯石と接している歯肉は炎症を起こして赤く腫れあがり、ブラッシング等で出血することもあります。この歯石を取り除くだけでも、歯肉の炎症がおさまり、歯茎がひきしまって、歯磨きによる出血を改善することもできます。
その後ブラッシングの指導を受けて、正しい歯磨きの手法をみにつけます。
歯周病は、歯科医院の治療のみで完治や進行を食い止めることができるものではなく、歯科医院の治療と自宅での日々の歯磨きによるセルフケアが必要になります。

SRP(スケーリング&ルートプレーニング)

歯石除去の為のハンドスケーラーや、超音波の器具等を用いて歯と歯茎の間の歯周ポケットの中や、歯茎の中の歯の根本に付着している歯石を取り除きます。この際には、施術を行う部位に麻酔をします。

歯周外科フラップ手術

歯周ポケットが6ミリ以上のように、歯周病が重度に進行した場合に行う外科手術です。
局所麻酔を施し、歯ぐきをメスで切開して歯槽骨から歯肉を剝がします。
それにより露出した歯根の面に付着している歯石の除去や歯槽骨の清掃を行い、その後歯茎を縫い合わせて元の状態に戻します。

GTR法(組織再生誘導法)

フラップ手術時に、歯肉や歯槽骨などの歯周組織を再生誘導する方法です。
フラップ手術で歯根面の歯石を除去して、その後メンブレンという保護膜を使い歯根膜や歯槽骨が再生しやすいように保護し、元の状態に戻ることを促します。主に歯周病が進行してしまった歯を残す為の手術になります。
ただし保険外治療になるため、手術する本数にもよりますが、一度の手術で15万円ほどかかります。

エムドゲインゲル(歯周組織再生療法)

フラップ手術で歯根面の清掃を行い、その後ゲル状のエムドゲインゲルを塗り、切り開いた歯肉を縫い合わせて元に戻します。
エムドゲインゲルは、ブタの歯ができる時のタンパク質(エナメルタンパク)で出来ており、骨の再生スピードが速いため、歯周ポケット等に余分なものが入り込むよりも先に骨を再生させます。
ただし保険外治療になるため、一度の手術で15万円ほどかかります。
また骨の周囲の一部が垂直に溶けている場合には有効ですが、骨の周囲全体が水平に横に溶けている場合は、効果を生み出すことに期待をできません。

歯周内科治療

歯周病検査でどのような菌が存在しているかを確認して、菌の種類にあった薬を処方し、歯周病菌の種類と量をコントロールします。
その後、スケーリング等で歯石やプラークなどの汚れを物理的に除去します。
なので、薬を飲むだけで歯周病が完治/改善するというよりは、従来のスケーリングや外科治療等と併せて行うと考えた方がよさそうです。

自宅でできる歯周病ケア

歯周病は、歯科医院に通わずに、自宅で治療/改善することは不可能ですが、逆に歯科医院にさえ通っていれば、歯周病は完治するというものではありません。
歯科医院に通いながら、自宅での日々のセルフケアをしっかり怠らずに続けて初めて、歯周病の完治や進行の食い止めが可能になります。
では自宅ではどのようなことができるのでしょうか。

正しいブラッシング

自宅での歯周病ケアの基本中の基本は、正しいブラッシングです。
毎日歯をしっかり磨いているつもりでも、間違った磨き方では効果がありません。
また使用する歯ブラシの選び方や、ワンタフトブラシを使う等の工夫も考えられます。
歯周病予防のための正しいブラッシングは、別エントリーでも記載します。

フロッシング

歯ブラシでの歯磨きだけでは、かなりの磨き残しがおこります。
特に歯間部分は歯ブラシで磨くことは不可能な為、デンタルフロス等で歯と歯の間を掃除する必要があります。
様々な歯ブラシがありますが、持ち手のついた使い捨ての糸ようじタイプの歯間ブラシが初心者には使いやすくておすすめです。

歯磨き粉

歯磨き粉には様々な物が販売されており、中でも注目なのが、フッ素配合タイプの歯磨き粉です。
歯みが粉には、ジェルタイプの物や、歯槽膿漏等の歯肉炎に効く物等があるので、症状によって使い分けてみましょう。

その他、補助器具によるデンタルケア

歯科衛生周りには様々な器具が販売されています。
電動歯ブラシ等は特に有名で、ブラウンやフィリップス等が様々なタイプの電動ブラシを販売しています。
また、エアフロスという、空気で水分を噴射することにより、歯間の汚れを落とすものや、エアフロスの構造にブラシ構造を組み合わせたデントールといった商品等もあります。
あくまでこれらは補助器具的な扱いなので、基本は手磨きによる丁寧なブラッシングと歯間フロッシングであり、それに組み合わせとしてこれらの補助器具と考えるのが好ましいのではないでしょうか。

結論

老後のQOL向上の為にも、歯周病と診断されたら、一刻も早く歯周病治療を受けるべき

歯周病治療の体験談や経過報告については、随時こちらのブログにも掲載していきます。

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