日本の国土環境において、たいていどこに行くにも一番便利な乗り物は新幹線ですよね。でも高いんです。家族4人で東京-新大阪間を往復したら、それだけで10万円を超えてしまいます。新幹線が半分くらいの料金ならなー、って思っている人も多いはず。
半額とまではいかないですが、東京-新大阪間、往復で7,680円も安くなるぷらっとこだまってみなさんご存じですか?4人家族なら往復でなんと約30,000円も安くなりますね。
はたしてこの東京-新大阪間、往復で一名につき7,680円安くなるぷらっとこだまはお得なのでしょうか?様々な視点で考察してみたいと思います。
ぷらっとこだまのメリット
まずはメリットから。ぷらっとこだまのメリットといえば、何と言っても値引き。もうそれだけです。
その他にも、乗り場ホームのキオスクで使えるフリードリンク券がもらえる等もありますが、まあそれは大したことではないので、メリットとしては、
をシンプルにメリットと定義して検討していきます。
ぷらっとこだまのデメリット
安いものには訳がある。もちろんドル箱路線であるJR東海において提供されるぷらっとこだまにはそれなりのデメリットもあるはずです。主なデメリットをいくつか調べてみました。
停車駅が多く時間がかかる
何といっても一番のデメリットは時間がかかること。通常のぞみなら2時間30分しかかからないところが、ぷらっとこだまはもちろんこだまに乗車することになるので、片道4時間もかかってしまいます。その差90分をどう見るか。
チケットの購入が面倒
チケットの購入がまた地味に面倒なんですよね。主な方法は以下の4つ。
- 電話
- JR東海ツアーズ各支店
- JTBの取り扱い各店舗
- インターネット「eぷらっとネット」
電話と店舗は誰でも普通にできると思うので、ここではインターネットでの予約「eぷらっとネット」での予約について説明します。
eぷらっとネットでの発券予約
- 会員登録が必要で、ネットなのに予約できる時間は、5:30~23:30まで。
- ネットで予約したら、自宅届にけてもらうこともできますが、チケットの送料200円が必要。
- ネットで予約したチケットを、東京駅にあるJR東海ツアーズ東京支店でも受け取りが可能。
- JR東海ツアーズ東京支店窓口での受け取り時間は、出発当日8:00~19:00まで。
※前日受取不可且つ、東京駅発で8:30~19:00の列車のみ。 - ネットからの申し込み期日は乗車の2日前まで
※往復の場合は往路乗車日の2日前まで。
うーん、なんだか色々面倒ですね。事前にしっかり調べて把握しておかないと、どこかでつまづくかも。
予約が取りづらい
やはり少しでも安く新幹線に乗りたいと考えている人は多いようで、ぷらっとこだまは基本的に人気のチケットです。
なので、予約は通常チケットよりもとりづらく、特に繁忙期のゴールデンウィーク、お盆、年末年始はチケット獲得の激戦は必至です。
繁忙期は結局割引率が下がる
通常時期なら、東京-新大阪間、往復で7,680円の値引きですが、繁忙期だと4,680円の値引きとなります。
通常期の値引き額よりも3,000円も高くなってしまいます。
また往復が、通常期と繁忙期をまたがったらそれぞれに計算するとか、いろいろややこしいですね。
社内販売がない
こだまには社内販売が無いことをご存じですか?なのでもちろんぷらっとこだまにも社内販売はありません。
これは地味かもしれませんが、社内販売を意外とあてにしている人も多いのではないでしょうか。
自動改札を通過できない
チケットは自動改札機に通せないので、改札通過時は改札窓口の駅員さんにチケットを見せる必要があります。
新幹線の降車駅で在来線に乗り換える時、以外と乗り換え時間が短くて、田舎の場合だと1本逃すと次は30分後というのもよくあります。
そんな時、自動改札を通過できず行列に並ぶのは、ちょっと嫌な場合もありますよね。
他の交通手段との比較
ここまでは主に、ぷらっとこだまと、通常新幹線との比較をしてきましたが、次に他の交通手段との比較をしてみましょう。
手段 | 料金 | 時間 | メリット | デメリット |
ぷらっとこだま | 20,600円 | 4時間 | ・安い ・乗り心地快適 |
・発券予約等が面倒 ・直前手配には不向き |
飛行機 | 30,000円 | 1時間 | ・早い ・乗り心地快適 |
・羽田まで/伊丹までが面倒 ・高い |
自動車 | 30,000円 | 7時間 | ・複数名なら断然お得 ・荷物も気にならない |
・渋滞に巻き込まれる可能性 ・長時間運転がつらい |
夜行バス | 20,000円 | 8時間 | ・安い | ・安いプランだと辛すぎる ・時間がかかる |
こうやって比較してみると、ぷらっとこだまが絶対お得!とはなかなか言えないのかなと思うのは私だけでしょうか。
結論
ぷらっとこだまはお得なのか?これに対しての答えは、
万人にとってお得なチケットではないということではないでしょうか。
ではどのような人にはお得で、どのような人にはそうでないのかを、下記にまとめます。
ぷらっとこだまがお得な人
- 時間の制約が無く、交通手段に時間をかけても問題がない。
- 長く新幹線に乗っていても気にならならず、むしろ楽しめる。
- かなり前から計画的にスケジューリングができる。
- チケット予約等も手間に感じない。
- 繁忙期ではなく通常期の利用。
ぷらっとこだまがお得でない人
- お盆休み等の繁忙期の限られた休みの時に利用する。
- 新幹線なのにやたら様々な駅で停車することに耐えられない。
- 移動時間は少しでも短くして、移動先での時間を少しでも長くしたい。
- スケジュールが直前まで確定しづらい。
- チケット手配等にも時間をかけたくない。
ざっとこんな感じではないでしょうか。同じ人であっても、使うタイミングによっては、お得になったり、そうでなかったりもあるので、ぷらっとこだまの利用を検討した際には、その時がどのような利用シーンなのかを把握したうえで、他の交通手段等とじっくり比較検討して利用すればよいのではないでしょうか。